小児の新型コロナウイルス感染後の死亡例
小児の新型コロナウイルス感染症後の死亡例
2022年12月28日に、国立感染症研究所実地疫学研究センター及び 感染症疫学センターから新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査(第二報)が公表されました。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001032301.pdf
調査期間の20220年1月1日から9月30日に20歳未満の小児の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で62名の方が亡くなられていました。亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
1.小児COVID-19の発症時期
死亡例は、28週(7月11日~7月17日)から増加を認め、33週(8月15日~8月21日)が8例と最多でした。(図1は発症時期が不明な1例を除いた61例の発症時期)
図1 新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例の報告数
(n=61 2022年1月1日~9月30日)
62名のうち調査が実施できた57名が対象となり詳細が報告されています。57例のうち50例が内因性死亡、7例が外因性死亡でした。
2.年代別の小児COVID-19の内因性死亡
2022年1月から9月までのCOVID-19後の内因性死亡と考えられた50症例の年代別の症例数は、生後0から5か月が3例、6か月から4歳が21例、5歳から11歳が20例、12歳から19歳が6例でした(図2)。現在の接種対象年齢となっているが、接種率が低い生後6か月から11歳が82%を占めていました。
図2 COVID-19による年代別の死亡
(内因性死亡 n=50 2022年1月1日~9月30日)
3. COVID-19内因性死亡例の基礎疾患
4. COVID-19内因性死亡小児のワクチン接種歴
2022年年2月21日から5歳から11歳の新型コロナワクチンの接種ができるようになり、さらに2022年10月24日から生後6か月から4歳の新型コロナワクチンの接種ができるようになりました。今回の調査期間での接種可能な年齢は5歳以上です。死亡時点で接種対象外年齢は24例、接種対象年齢が26例で、接種対象年齢26例のうち、未接種が23例、2回接種が3例だけでした(図4)。2回接種を受けた3例はすべて12歳以上で、最終接種日から3ヶ月以上を経過していました。