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2026/2027年シーズンの流行株とインフルエンザワクチン株

 2026/2027年シーズンの流行株とインフルエンザワクチン株 2026/2027年シーズンのインフルエンザの流行株  昨シーズン(2025/26シーズン)は、2025年9 月以降、A/H3N2 亜型ウイルスHA 遺伝子系統樹上、サブクレードK のウイルスが多く検出されました。2026年1月からはB/ビクトリア系統のウイルスが検出されました。( 2025年/26年シーズンに流行したサブクレードKに対する有効性 )  今シーズン(2026/27シーズン)は、8月末に流行期が宣言され、インフルエンザAウイルスが検出されています。しかし、昨シーズンとは違い検出されているのは、現在A/H1N1pdm09 亜型ウイルスです。このウイルスは2009年に新型インフルエンザウイルスによるパンデミックを起こしたウイルスです。2009年から2010年は、小児が流行の中心で、重症の肺炎や脳症のために集中治療を必要とした小児が多く報告されました。 2026/27シーズンのインフルエンザワクチン株 インフルエンザワクチンの株は、世界保健機関(WHO)が1年に2回、北半球と南半球に対する推奨株を公表します。WHOの北半球推奨株を基に、国内の国立感染症研究所と厚生労働省が検討して決定します。(フルミストは製造メーカーがWHOの推奨株からワクチン株を選定し、各国の承認を受けています) 鶏卵培養不活化ワクチン A/スイス/6849/2025(H1N1) A/ミシガン/105/2025(H3N2) B/東京/EIS13-175/2025(ビクトリア系統) 弱毒生ワクチン:フルミスト A/スイス/6849/2025(H1N1) A/ダーウィン/1369/2025(H3N2) B/パース/115/2025(ビクトリア系統) 2シ-ズン前の2024/2025年シーズンにはA/H1N1pdm09 亜型ウイルスが多く検出されました。クレード5a.2aのサブクレードC.1.9.3のウイルスが流行していました。しかし、今シーズンは5a.2a.1クレードから派生したサブクレードD.3.1およびD.3.1.1が検出されています。2024/2025年シーズンにインフルエンザAに罹患しても今シーズン流行しているウイルスに全く免疫がないわけではありませんが、2年経過し免疫が低下している可能性があること、ウイルスの変...

2025年/26年シーズンに流行したサブクレードKに対する流行性

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 2025年/26年シーズンに流行したサブクレードKに対する有効性  季節性インフルエンザワクチンの有効性(Effectiveness)は、季節、ワクチンと流行ウイルスとの抗原類似性、患者の年齢などによって変動します。2025-26年シーズンは当初はインフルエンザA型(H3N2)が流行し、2026年にはB型が流行しました。インフルエンザA(H3N2)は抗原的に変異したサブクレードKウイルスによるもので、2025年9月のWHOの報告では、ワクチンの有効性が低い可能性があると指摘されました。しかし、英国の初期の報告で、サブクレードKが大部分のA(H3N2)による有効性が示されました。 英国の2025/26年シーズンのフルミストの有効性  英国では2~17歳に対しては弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)が推奨され、不活化ワクチンはフルミストができない人だけに接種されます。シーズン初めに検出されたインフルエンザAH3ウイルスの87%がサブクレードKと報告されています。2~17歳の救急外来での有効性は74.7%、入院での有効性は72.8%でした。 表1 2025/26シーズンのAH3に対するEffectiveness (英国 2025/9/27~11/2) 日本の2025/26年シーズンのインフルエンザワクチンの有効性  日本の生後6か月から15歳を対象に行われたインフルエンザAに対する検討では、不活化ワクチンのEffectivenessは43%、弱毒生ワクチンの有効性は81%でした。弱毒生ワクチンの有効性が高い傾向は認めましたが、統計学的には有意ではありませんでした。日本でも、流行したインフルエンザAウイルスはサブクレードKでした。なお、インフルエンザBに対しては,どちらのワクチンも有意な有効性を示しませんでした。 表2 2025/26シーズンのインフルエンザAに対するEffectiveness (2025/11~2026/3/15 生後6か月~15歳) 2026~2027年シーズンのインフルエンザワクチンの予約 フルミストの予約 2026年インフルエンザの流行

経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)の有効率

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 経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)の有効率 有効率(Effectiveness)とは  ワクチンの有効率(Effectiveness)は、実際の臨床の現場でワクチンを接種することでどのぐらいの感染症が予防できる(減少する)かを示す指標です。有効率(Effectiveness)が50%は、ワクチンを接種したら50%に効くという数ではありません。接種せずに発症した人が接種していれば、50%の人が発症しないという意味の数字です。接種しなかった人が接種していれば、50%は発症を予防できるという意味になります。  経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの有効率   経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(LAIV)が初めて国内で承認された2024年から2025年シーズンに検討されたLAIVの有効率(Effectiveness)が公表されました。この調査は、メーカーがおこなった調査であること、論文で公表されているデータように方法などが適切であるか評価されたものでないことなどデータの解釈には注意が必要です。  生後6か月から18歳の2392例が解析対象でした。インフルエンザワクチン未接種が2368例、LAIV接種が136例でした。PCR検査でインフルエンザ陽性は641例で、陰性が1751例で、インフルエンザA陽性が525例でした。インフルエンザの亜型はA(H1N1)pdm が511例、A/H3N2 が86例、B/Victoria が43 例でした。インフルエンザワクチン未接種ではインフルエンザ陽性が444例、陰性が924例、LAIV接種ではインフルエンザ陽性が24例、陰性が112例でした。これより算出されたLAIVの有効率(Effectiveness)は56%でした。  図1 経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの有効率 【参考]不活化ワクチンの有効率(2024/2025年シーズン)  不活化インフルエンザワクチン(IIV)の2024/2025年シーズンの有効率(Effectiveness)は生後6か月から15歳の1355例を対象に検討されました。このうちの外来(入院患者ではない)の症例は378例で、不活化ワクチン接種が125例、未接種が253例でした。ワクチン接種のうち27例、未接種の110例がインフルエンザA陽性でした。IIVの有効率は57...

フルミスト(2025年)

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  経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)  鼻へ噴霧するタイプのインフルエンザワクチンです。日本では今まで承認されておらず、一部の医療機関で個人輸入した海外のワクチンが使用されていました。2024シーズンから日本で正式に承認されたために正規のワクチンが使用できるようになりました。2025年~2026年シーズンは販売量は増加するようですが、入荷量には制限があり、上限に達すると予約できなくなります。今年のフルミスト(LAIV)はインフルエンザAH1、AH3、B型(ビクトリア系統)の3種類のウイルスに対応しています。投与された弱毒ウイルスは鼻で増殖し免疫を誘導しますが、肺などでは増殖せず安全性が確保されています。 接種対象者 2~18歳 接種禁忌 妊婦、免疫不全者、免疫不全となる薬物の投与を受けている人 接種回数  1回 投与方法  ワクチンを両方の鼻に少量(0.1ml))ずつ投与します。接種直後にくしゃみが出ても、再投与はしないことになっています。 フルミストの有効性  海外で行われたフルミスト(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン:LAIV)の臨床試験では、不活化インフルエンザワクチン(IIV)の有効性に勝るデータが報告されたため、非常に期待され発売されました。  米国では2003年に発売され、2009年以前に報告された3価のLAIVがIIVより有効性が高いというデータから、2014年に2から8歳に対して4価のLAIVをIIVより優先して接種することを推奨しました。しかし、2013-14年シーズンにAH1N1pmd09に対してLAIVは有意な有効性を示さず、IIVは有意な有効性を示したため、2015年にLAIVを優先する推奨を撤回しました。さらに2015-16年シーズンにもAH1N1pmd09に対してLAIVの有効性が低かったため、2016-17年シーズにはLAIVの接種の推奨を中止しました(2017-18年シーズンも推奨しませんでした)。2017年にLAIVに含まれるAH1N1pmd09のウイルス株がA/California/7/2009からA/Slovenia/2903/2015に変更され後に、米国では2018-19年シーズンからLAIVを再推奨しました。しかし、現在まで以前のようにIIVより優先的にLAIVを接種することを推奨はしていませ...

2025/2026のインフルエンザ コロナ後のインフルエンザの早期流行

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 インフルエンザの流行の開始と流行のピークが早くなっています   COVID-19が減少した後の2年間は、インフルエンザの流行が早期に始まり、ピークも12月になっています。インフルエンザワクチンの接種を早期に行うことをお勧めします。  インフルエンザは夏にかかることもありますが、毎年、冬に患者数が増加します。インフルエンザの患者数は、全国の約5000のインフルエンザ定点医療機関から報告されています。  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行前のインフルエンザは11月に流行が始まり、1月末(4~5週)にピークがありました(図1 図2)。  COVID-19の流行後は、インフルエンザの大きな流行はありませんでした。しかし、COVID-19が減少した後、2022/2023年シーズンからインフルエンザの感染数が増加しました。2023/2024年シーズンは9月から報告数が増加し、流行のピークは12月初め(49週)でした。2024/25年シーズンも10月末(44週)に流行がはじまり、ピークは12月末(52週)でした(図1 図2)。   図1 2015~2025年のインフルエンザの報告数 インフルエンザは11月に流行が始まり、1月末(4~5週)にピークがありましたが、COVID-19の流行収束後はインフルエンザの流行開始、ピークともに早くなっています。 図2 2014/15シーズン~2024/25シーズンのインフルエンザの流行開始とピーク 2025~2026年シーズンのインフルエンザワクチンの予約